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整体・鍼灸・健康のお話し

鍼灸の世界

 

鍼灸の世界 東洋医学と西洋医学について

東洋医学とは何か

<東洋医学の歴史について>

 東洋医学とは、鍼灸、湯液(漢方薬療法)、導引(あんまや肢体運動)、気功などを総称したものとして呼んでいます。

  • それまで「漢方医学」と呼ばれていたものに対して、昭和25年に「東洋医学」という名称が使われだしたのが始まりであると言われています。
  • 江戸時代はオランダから西洋医学が伝わったため、それを「蘭方」と呼び、中国から伝えられた医学の方を「漢方」と呼んで区別していました。しかし今では漢方とは漢方薬のことを意味しています。
  • アメリカのニクソン大統領が昭和47年に中国を訪問したときに、針麻酔による外科手術が世界に報道され、ショックを与えたことは皆さんの記憶の中にあると思います。この時から世界的に鍼灸が注目されるようになりました。また漢方薬や鍼灸治療(まだ一部ですが)が日本の病院でも採用されるようになり、「東洋医学」という言葉が一般的な名称として定着してきました。
<東洋医学の根本にある思想について>
  • 中国の老子や荘子によって、人間の身体の形や機能は天地自然と相応しているという「天人合一思想」が唱えられました。
    そして自然の四季の働きを「四気」といい、それによって生命の活動が影響を受けると言われています。これが「気」の基礎になっている考え方です。「人の生は気の集まりなり。集まれば生となり、散ずれば死となる。」(荘子の言葉) 東洋医学はこの「気」の思想を根本にしています。
  • 人は生きるために必要なものを自然界に頼っています。「気」の思想では人間の生命活動の源は大自然(大宇宙)にあると考え、東洋医学では人体の内部のしくみを小自然(小宇宙)として考えます。人体のそれぞれの器官についても大宇宙と相応して考え、人体も全体としてつながっている小自然(小宇宙)と見るのです。
<医術の発達>
  • 中国の原始時代の医術は傷口をなめたり、痛いところをなでたりさすったり(これが「手当て」の源流で、ここからあんまが発達した)、薬になる食物をとったりすること(これが漢方薬の源流)でした。一方ではシャーマン(宗教的職能者)による呪術的医療も行われていました。
  • 鍼灸は石や骨の針で皮膚を突き刺して血を出したりしたのが源流といわれています。
  • 「気」を高めるために気功が発展しました。
  • 人間の体は病気になると自ら治ろうとする自然治癒力が働きます。この力を援助しようとするのが東洋医学の基本的な考え方なのです。

参考:西洋医学とは何か

<はじめに>

 医学とは簡単に言いますと病の原因を特定し、その治療方法を研究する学問と言えます。
 ところで日本では法律上医学として認められるものは、西洋医学のみです。

<西洋医学の歴史>
  • 西洋医学は18世紀のフランスに始まります。この時期からフランスでは病人を病院に集めることによって治療するようになりました。これは近代医学の考え方すなわち「病人が違っても、医師が違っても、環境が違っても、同じような病気は同じ治療方法に対して、同じような反応を示すはずである。」という考えによるものであると言われています。
  • 19世紀に顕微鏡が発達し、ドイツで細菌学が発達しました。また、戦争によって負傷者を治療しなければならないという必要性から、麻酔術や消毒の技術が開発され、外科医学が発達しました。
  • 20世紀になると、第2次世界大戦中に抗生物質が開発され、医療機器も発達しました。それに伴って製薬産業や医療機器産業などのいわゆる医療産業が生まれ、急速に巨大化しました。そしてその傾向は現代に至るまで続き、今日の先端医療を生み出しました。
<西洋医学と東洋医学との違いについて>
  • 西洋医学と東洋医学の根本的な違いとは何でしょうか。 西洋医学では人体を、内臓や骨、筋肉などの「部品」から構成される精密機械のようなものとしてとらえ、病気の原因はこの「部品」の故障にあると考えました。したがって治療とは故障した「部品」を修理することだと考えました。また場合によっては手術によって除去することを考えます。
    しかしそれによる副作用は大きなものがあり、現代では慢性病や成人病などが増えてきています。もはや西洋医学だけでは解決できなくなっていると言っていいでしょう。
  • 東洋医学では人体を全体的にとらえ、病気を全体のバランスのゆがみによって現れるものだと考えます。そしてゆがんだバランスを正常に戻すことによって病は消えると考えます。
    このように、東洋医学では病のとらえ方や治療の仕方も、西洋医学とは根本的に異なっています。慢性疾患の場合に、東洋医学が期待されるのはこうしたことからなのです。
    もちろん細菌による急病や、外傷には西洋医学は東洋医学よりもはるかに優れたものがありますし、検査の方法では東洋医学は西洋医学にはるかに及びません。
     ですからお互いに批判しあうのではなく、西洋医学と東洋医学の優れたところを尊重して補え合えば、これからの医療に希望が見えてくると思います。