於:サンケイホール会議室
I.痩身と栄養学
皆さんこんにちは。宝塚市で鍼灸治療院をしています、南都と申します。
本日はこのようなすばらしい会合にお呼びいただきまして、本当にありがとうございます。
私は治療に痩身を取り入れて、いろいろなことを発見し、すばらしい体験をすることができました。
今日本の女性の中で太りすぎで悩んでおられる方は10%はいるといわれています。その中で3分の1は真剣にダイエットしたいと思って、何らかのダイエットをしているといわれます。そして女性同士が喫茶店で話す話題も、圧倒的にダイエットのことだそうです。ちなみにアメリカでは女性の3分の1が肥満であるといわれています。
今日はこれだけ世の中でニーズがあるダイエットについて、皆様の参考になっていただければと思い、いくつかのお話をさせていただきます。
私が所属しております日本痩身医学協会は、10年前に東洋医学と最新の栄養学を融合させることによって、新しいダイエット法を確立しました。
このダイエット法の一つ目のポイントは、東洋医学のつぼ刺激によって食欲やストレスをコントロールすることです。
もしこれがなければ、がまんすることによって食事の量を減らすことになりますが、これはなかなか続くものではありませんし、ダイエットが終わった後で今まで我慢していたことから解放された反動で、余計に食べるようになって、いわゆる「リバウンド」が起こってしまうことが多いのです。
しかもがまんの連続は、身体的にも精神的にもデメリットが多く、健康がそこなわれる可能性もあります。
それから2つ目のポイントは栄養学によるアプローチです。
現在病院などで行われているダイエットは食事療法と運動療法が、最も多いプログラムです。食事内容や運動内容をあらかじめプログラムとして決めて、一か月に1回くらいカウンセリングに来てもらって、様子を聞くメニューです。日本肥満学会という医者が作っている団体のデータによりますと、このダイエットの成功率は51.4%だそうです。これは6ヶ月間で5キロ以上痩せた場合を成功というのだそうです。但しこの痩身法は、栄養不足によって体力が落ちたり、めまいやふらつきが起きたり、せっかく痩せてもしわやたるみが起こり、やつれて見えてしまうというデメリットを生じさせることが多いものでした。
これから紹介するダイエットはこうしたデメリットを生じさせることなく、健康的に、そして脂肪を燃焼させてきれいにやせることができるように、栄養面を重視しています。そして3ヶ月で5キロ以上痩せた人を成功と呼んでいますが、日本痩身医学協会のデータでは成功率は85%です。
では何故ダイエットに栄養面のプログラムが必要なのかという点について、お話いたします。
なぜダイエットに栄養の知識が必要なのか
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肥満の原因はビタミン・ミネラルが不足しているということです。
ビタミン・ミネラルは脂肪を燃焼させるために必要なもの。
ですからなぜ太り、なぜ痩せるのかが分かった時、食生活は変わる
逆に言うと、分からないから太ってしまう。
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肥満の解決には栄養の知識が不可欠であるということ。
また体の中で合成できない8つの必須栄養素は、1つでも不足するとたちまち代謝の異常が起こり、病気になる。
現代病のほとんどは栄養素の不足から起こる
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そしてもう一つはストレスです。
このストレスについては後でご説明します。
代謝とは何か
細胞はその一部を更新しながら、絶えず新しくなって生命を維持している。そして体の中で物質が分解したり合成したりするために、外から栄養、酸素、水などを取り入れ、エネルギーに変えたり旧い細胞を新しく作り替えたり、老廃物を排出する。これらを代謝という。
- 現代病のほとんどは、代謝の異常から発生すると言っても過言ではない
- しかも肥満は現代病を引き起こす大きな原因になっています。
- そしてビタミンは代謝に関係している
次に栄養とダイエットがいったいどのように関係しているのかについて、いくつかの文献を調べてまとめてみましたので、少しだけお話したいと思います。
ビタミンについて
ビタミンは体の潤滑油的な役割をし、細胞や組織の働きにとってなくてはならないものです。
ビタミンが不足すると代謝がうまく行われなくなり、ただちに疲れやすくなったり集中力がなくなったり、現代病の原因になったりする。
そしてビタミンはミネラルによってコントロールされています。
なぜ人間はミネラルが必要なのか
人間を若返らせる力、神経の伝達を司る、心臓の働きを正常にする、思考力を向上させ疲労から回復させる、精神活動に大きな影響を与える、など。ところでミネラルが人間の精神状態に大いに関係することが最近の研究で分かってきました。ある種のミネラルは細胞の働きを正常に保つ働きをします。このバランスが崩れると、どんなに穏やかな人でもたちまち神経質になり、短気になったりイライラし始めます。
それから現代病の原因の1つに、弱アルカリ性に保たれていなくてはならない体液が酸性に傾くことがありますが、この体液を弱アルカリ性に保つこともミネラルの働きです。
なおミネラルは体重の4〜5%を占め、体のすべての組織や体液に含まれています。
タンパク質について
タンパク質は人間の体を作るための大切なものです。
全身の組織や細胞の80%はタンパク質でできていると言われますから、良いタンパク質を摂ると、細胞が生まれ変わるときに、良い細胞が生まれますし、悪いタンパク質はその逆の結果を生みます。
またダイエットをするとき、上手にタンパク質を補給しないと、新しい細胞が作られていくときに材料不足になり、不健康な痩せ方をします。理想的な痩せ方は脂肪だけが落ちて、筋肉はしっかりついている体です。筋肉がついていれば、ダイエット終了後も食べたものがスムーズにエネルギーに転換されて、太りにくく疲れにくい体になります。逆に食事量を減らすだけのダイエットでは筋肉が落ちてしまいますので、食べたものがエネルギーに転換されず、脂肪がつきやすくなります。
これらのビタミン・ミネラル・タンパク質を充分に摂らないと、痩せて、健康になって、きれいになるという3つのことが実現しないのです。やせたけどしわだらけになったり、きれいになったけど病気になったのでは意味がありません。
ストレスを医学的、栄養学的に解明する
ストレスはなぜ太りすぎと関係あるのか
肥満の大きな原因の一つとしてストレスがあげられます。
ストレスがかかるとそれに反応するために副腎というところで32種類のホルモンというものが作られる。
このホルモンによって外的や危険に対処できるように、緊張したり筋肉が素早く動くように準備したり、神経を集中させたりします。
そのホルモンの主なものがアドレナリンとノルアドレナリンですが、これらのホルモンはストレスが続くと過剰分泌になって健康を害してしまいます。たとえば胃腸の働きが弱くなったり、神経や精神を病んだりします。
特にノルアドレナリンは猛毒に近い性質がある物質です。
また抗ストレスホルモンというものも作られます。
このときに大量のビタミン・ミネラルが消費されてしまいます。
- それを補おうとして体は食べ物を欲求する
- 特に甘いものは精神的ストレスを癒すために体が欲求する。
また亜鉛の不足は味覚障害を起こし、少々の甘さでは物足らなくなり、過度に甘いものでないと満足できなくなる。
ビタミン・ミネラルが不足すると、代謝が悪くなり、脂肪の燃焼が悪くなる。だから肥満の原因になる。
II.ダイエットを始めて
いちばん思い出に残っている人は、スタートして2人目のダイエット患者の人で、友達ができないことで悩んでいる人でした。ダイエットを始めてみるみる明るくなって、性格や生き方が変わっていきました。この仕事をして本当によかったと思いました。
更年期障害の人がどんどん元気になっていったケースもありました。
このころから栄養学について本格的に勉強し始めました。
そしていつしか私自身のダイエットに対する偏見も変わっていきました。
ダイエットに来る人はとても素直で性格のいい人が多いことに気づき、太りやすい性格の人はおおらかで性格がいい人が多いことを発見しました。
妻の肥満も治りましたし、娘の肥満もいっしょに治ってしまいました。
III.私が治療師になったいきさつ
少し余談になりますが、私が治療師になろうと思ったいきさつについて、少しお話しさせていただきます。
- 私は親戚が3人がんで亡くなっています。そのため私は子供のときから体の調子が悪いと、何か悪い病気になったのではないかと思う癖がついてしまいました。病院で精密検査があると、癌ではないかとおびえていました。
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自分自身の腰痛を治すためにいくつかの治療院に通っている時に、たまたま東洋医学の本に出会い、これだと思った。これが自分の天職だと思った。
代田文誌という人の書いた「鍼灸治療の実際」という本を大阪の書店で見つけた時に、ひょっとしてこれが自分の天職になるのではないかという予感がしました。そしてその2冊に分かれているぶあつい専門書を買って一気に読みました。読みながらとうとう自分の道が決まったという感動で、毎日興奮していました。しかしその時には37になっていて妻も子供もいましたので、この気持ちが1年間変わらなかったらこの道に進もうと思いました。そしてそれからの1年間気持ちは変わらなかったどころか、毎日医学や癒しに関する本ばかり読んで、気持ちはますます強くなるばかりでした。それは鍼灸学校に入ってからも変わりませんでした。
37で治療師になろうという決意をしてから今まで10年間、カウンセリングや気功、整体やカイロ、光線療法、ヒーリングにいたるまでこれはと思ったものは片端から勉強していきました。今もその気持ちは変わっていませんし、心は熱いままです。
IV.デイサービスのアルバイトで治療師として大切なことをつかむ
このダイエットを始めた時は、自宅の一室で治療院を始めた時でした。そして当面の生活費を稼ぐためにアルバイトを探しましたが、なかなか見つからずあせりの日々が続きました。その頃は毎日のように職安に通っていました。自分自身がたまらなく惨めで、定職を持っている人が本当にうらやましいと思った。やっと見つかったのが自給1000円のデイサービスの仕事だった。そしてそこでとても大切なことを学んだ。
そこは老人痴呆や脳梗塞による半身不随、体が動かなくなる難病にかかった人たちが、たくさん集まってくるところでした。そこに集まってくる人たちと触れ合いながら、私の心は少しずつ心が癒されていきました。自分は病気で苦しんでいる人たちの友達になろう。その人たちのおかげで、自分のような人間は仕事が与えられ、喜びが与えられる。私がその人たちを助けるのではなくて、私がその人たちによって、実は救われているのだと思いました。
私は治療師の仕事に生涯をかけよう。医者に見捨てられた人の友となろう。医者に治せないのなら私が治せるようになって見せる。そして仮に、もしなおせなかったとしても、「この先生に出会ってよかった。」と思ってもらえるような人間になろう、と思いました。
そのデイサービスで勤めたおかげで、自分は治療師として最も大切なことをつかんだと思いました。
私のダイエットはそんな中でスタートしたのでした。
V.耳つぼダイエットは肥満で悩む人を救うすばらしい仕事
痩身を長い間やっていてわかったことは、痩身は単なる美容ビジネスではなく、肥満で悩む人を救うすばらしい治療の仕事だということです。
またたとえ美容が目的の人でも、自分の願いがかなって痩せてきれいになることによって、その人の性格や生き方や人生までが大きく変わっていくと思います。そのお手伝いができるのがこの仕事です。そして今この仕事ができることに感謝しています。
皆様の中でもし治療院に何か新しいものを取り入れてみようかと考えている方がおられましたら、一度検討してみる価値は十分にあると思います。
私はダイエットによって新しい視野が開けました。そしてすばらしいものがたくさん得られました。
それは日本痩身医学協会の仲間です。一緒に勉強して、いろいろな成功例や失敗例を教えあって、そして時には仕事のことを離れて、人生のことを語り合ったりできる場がたくさんありました。そしてすばらしい人にたくさん出会うことができました。
皆さまも、もしよろしければ痩身について学んでみられたらいかがでしょうか。きっと何か新しいものを発見していただけるのではと思います。
以上で私のお話を終わらせていただきます。
長い時間ご静聴ありがとうございました。

