【バイオリンの奇跡】
これは幼いころに重い病気をして、その後右半身が麻痺して動かなくなっていた少年の話。
少年は不自由な体であることを十分に承知していたが、バイオリンを弾いてみたいという夢を持っていた。そして、どうしてもバイオリンを習いたいといった。周りの家族は無理だと言ったが、少年はあきらめなかった。教えてくれる先生もなかなか見つからなかったが、探しているうちにいい先生がついに見つかった。
少年は最初はバイオリンの弓を持つこともできなかった。しかし何度も挑戦して、やっと右手に弓を持つことができるようになった。次はそれを弦に当てる練習、次は弾く練習というように、やさしい動作から少しずつ何度も何度も同じ事を繰り返して練習した。そして何年かして、ついに少年は曲を弾けるようになった。すると麻痺して、外を向いたままだった右目が、まっすぐになった。そしてその後まもなく、右半身のすべての機能も回復したという。
この話で考えさせられることは、少年がバイオリンを弾きたいという夢を最後まで捨てなかったことと、この少年の夢を実現させてあげたいという先生の愛情が見事に一致して、誰もが不可能と思われる困難を乗り越えていったのではないかということである。
【母親の無心の愛情が起こした奇跡】
これはアメリカでの話。
ある黒人の少年が幼年期に片足に大やけどを負った。それがもとで、その足は大きく曲がったままになってしまった。母親は何とか元に戻らないかと、少年の足を毎日毎日さすり続けた。数年後、少年の足は徐々に元に戻り始め、そしてついにまっすぐになった。
少年は高校に入ったとき、陸上部に入った。彼はその時走ることのできる喜びでいっぱいだった。そして持って生まれた素質もあったのだろう、何年かして彼は中距離の全米チャンピョンになったという。
奇跡のようなこの話の裏には、ずっと足をさすってくれた母親の愛情が、少年に力以上の何かを与えたと考えてもいいのではないだろうか。
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