鈴木秀子著『愛と癒しの366日』海竜社刊
著者の鈴木秀子氏は、清心女子大学の教授で心理療法のセラピーにも携わり、日本エニアグラム学会の名誉会長として、全国及び海外で講演活動を行っています。『死にゆく者からの言葉』という著書はNHKなどで取り上げられ、話題を呼びました。
『愛と癒しの366日』という本は、心の中にずっと重く残っていて離れなかったものが、涼しい風によってきれいに洗われていくような感じのする、そんな本です。
これはあなたにぜひ読んでいただけたらと思っている本の中の一つです。
いまからいくつかの章を紹介いたします。
そこから何かを感じ取ったり発見したり、あるいは心がほっと楽になったりする、そんなきっかけになっていただけたら嬉しく思います。
本文P.9 1月2日 「知ること」「愛すること」大切にしていますか
この世を生きていくうえで、「知ること」「愛すること」の二つが最も大切だといわれています。相手を知れば知るほど、私たちは、その人を理解し、理解は愛につながっていきます。
私たちが人を愛せない時は、その人を知っているつもりでいて、実は、よく知らないか、本当に知ろうとしていないかのどちらかです。
相手に怒りを覚えたりした時、相手の立場に立って、相手の事情をよく知ると、「ああ、そうだったのか」と、相手を許す気持ちになり、さらに、その人も大変なんだなという理解に進むと、争いの感情は愛情へと変わっていきます。
生きていくうえで、最も大切な「知ること」「愛すること」の二つを、私たちが毎日の生活の中で、大切にしているかどうか、もう一度、確認しておきましょう。
P.14 1月7日 “期待はずれ”から始まります
居心地のよい胎内から、この世に生まれ、この世の空気に触れた瞬間、赤ちゃんは「なんだか、ちがうな」と全身で感じます。“期待はずれ”の最初の体験です。
それでも赤ちゃんは無心に平和に眠り、まわりの人が知らず知らずに、無心の微笑を浮かべずにはいられない波動を送ります。
“期待はずれ”を体験した時、どう対応するかが、あなたの人生を違ったものにしてゆきます。
P.16 1月9日 “人を大切にしたい”という気持ちで
人を大切にすることは、多くの場合、ささいなことの積み重ねです。時によっては、ほほえみかけることだけかもしれません。人の話をその人の身になって聞くことかもしれません。
あるいは、あなたが明るい雰囲気を持つだけで、まわりの人によろこびをもたらすかもしれません。
自分自身、人のために何の役にも立たないように見えるときでも、「人を大切にしたい」という気持ちで、誰にでも接すれば、それだけで心が通い合うことも多いのです。
P.21 1月14日 シクラメンの太郎と花子
東工大の先生から聞いた話です。
同じ種類のシクラメンを、あることを除いて、同じ条件の下で育てる実験をしました。
水をやるたびに、花子と名づけた方には、「花子さん、すてきな花を咲かせてね」とやさしく声をかけました。
太郎と名づけた方には「太郎、お前なんかどうでもいいんだ」と突き放しました。
一ヶ月たった時、花子は驚くほどたくさんの赤い花をつけました。太郎の方は、というと、一輪の花さえ咲かせなかったそうです。
P.31 1月24日 自分を活かすくせ
想いは大きなパワーを持っています。想いはくせになり、くせは知らないうちに具体化して事実になっていきます。今、あなたは自分を活かすくせを選びます。
それにはまず、あなたがなりたいと願う自分の姿をイメージしてみます。なるべく具体的に、詳細に、細部までイメージします。それが難しければ、あなたが尊敬する人や模範としたい人、または真似したいことを思い浮かべるのも良いでしょう。
P.45 2月6日 子供と一緒にいる時、どう話していますか
子供をよく育てようとするあまり、子供も言動に全注意を注いでいませんか。子供とよい人間関係を気づくコツは、子供と一緒にいる時の自分の言動に、意識を向けてみることです。
「子供に自分の心を開いているだろうか」「自分の思うとおりに子供を動かそうとやっきになっていないか」「子供の心を自分に向けたいために、甘えに落ち込んではいないか」
自分の言葉に耳を傾けてみます。どんな調子で話していますか。どんな質の声を出しているでしょうか。どんな表情をしていると思いますか。身体の動作はどんなメッセージを伝えていると思いますか。
人間いつも完璧ではいられません。しかし不完全な言動であっても、それに「意識を向けていれば」、つまり、「自分に気がついていれば」、子供に害は及びません。 |